こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。
内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。
今回は第22回として、「糖尿病がある場合のコレステロール目標は?」というテーマで簡単にまとめています。
ぜひご覧になってください。
なぜコレステロールも管理しないといけないの?
前回の記事では、『糖尿病があるからこそ』血圧管理も重要、というお話をしました。
今回はコレステロール編です。
コレステロールが高い状態が続くと、動脈硬化が問題となります。
糖尿病でも動脈硬化を合併することが知られていて、これを『大血管障害』と呼ぶんでしたよね。
糖尿病の大血管障害についてはこちら↓の記事で解説しました。
つまり、糖尿病があるだけでも動脈硬化は進みやすくなってしまうため、血圧と同様にコレステロールもしっかり管理しなければなりません!
具体的なコレステロール値の目標値は?
それでは、具体的にコレステロールをどこまで下げれば良いのでしょうか。
コレステロールと言っても、血液検査を見ると『総コレステロール』『HDLコレステロール』『LDLコレステロール』などいろいろ種類がありますよね。
この中で、まず見るべきものは『LDLコレステロール』。
世間ではよく『悪玉コレステロール』と呼ばれているものです(ちなみに『HDLコレステロール』は、いわゆる『善玉コレステロール』にあたります)。
このLDLコレステロールは、糖尿病があるかだけでなく、他のリスクによっても治療目標が異なります。
もちろんリスクが高いほど、治療目標は厳しくなります。
たとえば糖尿病がある方で、かつ過去に狭心症・心筋梗塞や動脈硬化性の脳梗塞を起こしたことがある方の場合は、LDLコレステロール目標値は70mg/dL未満です。
狭心症・心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことがない糖尿病の方で、下記のうち一つでも当てはまるものがある場合は、LDLコレステロール目標値は100mg/dL未満です。
- 末梢動脈疾患(動脈硬化で脚の血流が悪い状態)
- 細小血管障害(神経障害・網膜症・腎症のいずれかがある)
- 喫煙中
狭心症・心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことがない糖尿病の方で、上記のうちいずれも当てはまらない場合は、LDLコレステロール目標値は120mg/dL未満です。
LDLコレステロールの目標値は以上のような三段階に分かれています。
ちなみにLDLコレステロールの正常値は一般的に70〜140mg/dL程度(施設によって異なります)。
正常値に入っているからといって目標をクリアできているとは限らないため、注意が必要です!
今回の内容は以上となります。
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