こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。
内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。
今回は第7回として、『糖尿病ってなんで治療しないといけないの?』というテーマで簡単にまとめています。
ぜひご覧になってください。
『合併症』を進めないために治療する
前回の記事でお伝えしたように、糖尿病で血糖値が高くなっても、痛みなどの辛い症状が出たりすることはありません。
それでは、症状がないのになぜ治療しないといけないのでしょうか?
それは、血糖値が高い状態が長期間続くと『合併症』が進行してしまうからです。
『合併症』とは、糖尿病によって引き起こされる他の健康問題のことを指します。
また別の記事でも詳しく解説しますが、手先・足先などの細い神経や、眼、腎臓などに起こる合併症が有名です。
こうした合併症を進行させないために、良い血糖値を目指して治療する必要があるわけですね。
進んでしまった合併症は元に戻らない
ここまで聞くと
「合併症が進んでしまったとしても、合併症を治療したらいいんじゃないの?」
と思った方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現代の医学ではすでに進行してしまった合併症を元の状態まで回復させることはできません。
そのため、少しでも合併症の進行を遅らせるために、糖尿病の診断がついた時点からしっかりと良い血糖値を目指していくことが重要なんです。
糖尿病のない人と変わらない寿命・生活の質を目指そう!
下の図は、日本糖尿病学会が刊行している『糖尿病治療ガイド 2022-2023』に掲載されているものです。
難しいこともいろいろ書いてありますが、要するに糖尿病治療の最終目標は『糖尿病のない人と変わらない寿命とQOL』を目指すことです。
QOLというのは『Quality of Life』=『生活の質』という意味です。
辛い症状が出ないというのは発症や悪化に気づきづらいというデメリットもあるものの、裏を返せば『合併症さえ進めさせなければ、糖尿病のない人と変わらない生活が送れる』とも言えます!
合併症を進めず自由な人生を送るためにも、今日この時点から、良い血糖値を目指していきましょう!
今回の内容は以上となります。
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