こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。
内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。
今回は第46回として、「持効型インスリンはどうやって調整するの?」というテーマで簡単にまとめています。
ぜひご覧になってください。
前回の記事では『責任インスリン法』という考え方をもとに、超速効型インスリンの調整方法について解説しました。
今回は、24時間以上長く効き続ける『持効型インスリン』の調整方法を解説します。
インスリン製剤の種類については過去の記事をご参照ください!
ポイントは朝食前の血糖値!
持効型インスリンの調整は、多くの場合「朝食前の血糖値」を基に行います。
なぜなら朝食前の血糖値は、他の食前血糖値と違って長時間食事を摂っていない状態で測定するため、食事による影響を受けづらいからです。
夜間は基本的に持効型インスリンだけが働いている状態なので、朝食前の血糖値は持効型インスリンの量が適切かどうかを確認する上で非常に役に立ちます。
持効型インスリンの調整基準
朝食前の血糖値が高い場合
朝食前の血糖値が高い場合は、持効型インスリンが不足している可能性があります。
このような場合は、持効型インスリンの量を増やすことで、夜寝ている間に血糖値が下がりやすくなり、朝食前血糖値の改善が期待できます。
朝食前の血糖値が低い場合、または夜間に低血糖症状が出る場合
朝食前の血糖値が低い場合や、夜間〜朝にかけて低血糖症状が出てしまうような場合には、持効型インスリンが多すぎる可能性があります。
このような場合は、持効型インスリンを減らすことで、低血糖のリスクを下げることができます。
まとめ
我々医師は、このような考え方をもとにインスリンの単位数を調整しています。
もちろん主治医の許可なくインスリンの量を調整してはいけませんが、主治医が何を考えてインスリンを調整しているのか、また血糖値が不安定な場合にどのインスリンに過不足がありそうか、等を自分でも把握しておくことは非常に重要です。
今回の内容は以上となります。
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