【第44回】インスリン製剤にはどんな種類があるの?【糖尿病教室Shorts】

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こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。

内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。

今回は第44回として、「インスリン製剤にはどんな種類があるの?」というテーマで簡単にまとめています。

ぜひご覧になってください。


目次

インスリン製剤はすべて注射薬(2024年10月時点)

まず、2024年10月現在においては、インスリン製剤はすべて注射薬であることを押さえておきましょう。

インスリンの内服薬は現時点では存在していません。

注射薬と言うとハードルが高く感じるかもしれませんが、病院で受けるような点滴や採血などとは違って、シリンジを使うわけでもなければ、使う針もそこまで太くありません。

実際のインスリン製剤はこのようにペン型の見た目をしていて、装着する針も非常に細いものです。

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社の『ノボラピッド注フレックスタッチ』

注射時の痛みや手間の感じ方は人それぞれですが、私が診てきた患者さんたちは、よく「想像していたよりは苦じゃなかった」という方が多い印象です。

インスリン製剤の種類

前回の記事でも解説したように、インスリン製剤は糖尿病がない方における正常なインスリン分泌パターンをなるべく再現することを目指して開発されています

正常なインスリン分泌パターンとは、『基礎分泌』と『追加分泌』があるんでしたね。

このそれぞれを再現するために、インスリン製剤にも異なるタイプが用意されています。

持効型インスリン

基礎分泌部分を補うために使用するのが『持効型インスリン』です。

持効型インスリンは、投与してから24時間以上にわたってゆっくり効き続けるインスリンになります。

基本的に1日1回の注射で、1日を通して安定した効果が得られるのが特徴です。

速効型/超速効型インスリン

追加分泌部分を補うために使用するのが『速効型インスリン』や『超速効型インスリン』です。

超速効型インスリンは、投与してから速やかに効果を発揮して、短時間で作用が切れるインスリンになります。

食事の直前に注射して、食後の血糖上昇を抑えるために使用されます。

その他のインスリン製剤

一般的によく使用されるのはこれらの『持効型インスリン』や『超速効型インスリン』ですが、インスリンには他にも種類があります。

混合型インスリンは、2種類のインスリンが特定の割合で配合された製剤です。

たとえば超速効型インスリンと持効型インスリンが配合されている製剤では、1回の注射で両方の効果が得られるため人によっては便利ですが、配合比率の都合で単位数の調整が難しいという側面があります。

中間型インスリンは、半日ほど効くインスリンです。

持効型インスリンが開発される前までは使用されていましたが、持効型の登場により処方される機会が減り、現在はあまり目にすることはなくなりました。

まとめ

現在は持効型インスリン超速効型インスリンを組み合わせて、インスリン基礎分泌・追加分泌のパターンを再現しようとする治療が主流です。

ご自身が使用しているインスリンの特徴を知っておくことで、「どの時間帯に低血糖に注意すべきか」等も分かるようになるため、ぜひ今回の内容はちゃんと理解しておきましょう!


今回の内容は以上となります。

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