【第38回】ビグアナイド薬(メトホルミン)ってどんなお薬?【糖尿病教室Shorts】

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こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。

内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。

今回は第37回として、「ビグアナイド薬(メトホルミン)ってどんなお薬?」というテーマで簡単にまとめています。

ぜひご覧になってください。


目次

ビグアナイド薬に分類される薬

今回解説する『ビグアナイド薬』に分類されるのは、日本では『メトホルミン(商品名:メトグルコ)』というお薬のみです。

糖尿病がある方は、ぜひご自身のお薬手帳を確認して、メトホルミンを処方されていないかチェックしてみて下さい!

もし使用中の場合は、特に今回の内容はしっかり押さえておきましょう。

ビグアナイド薬(メトホルミン)ってどんなお薬?

これまで解説してきたお薬は、どれも膵臓からのインスリン分泌を促すタイプのお薬でした。

メトホルミンはそれらとは異なり、『インスリン抵抗性改善薬』という位置づけです。

つまり、メトホルミンは体内のインスリンを効きやすくしてくれるお薬、というわけですね。

インスリン抵抗性を改善させるという作用からも想像できるかもしれませんが、肥満を伴う2型糖尿病の患者さんが良い適応です。

具体的に言えば、肝臓で糖を作るはたらきを抑えたり、血液中の糖を筋肉や脂肪へ取り込みやすくしたりすることで、血糖値を下げる作用を発揮します。

このメトホルミンは昔から使われていて、お値段も1錠あたり10円程度と非常に安価ですが、未だに糖尿病内科医から人気の非常に良いお薬です。

昔から使われているにも関わらず、最近になってまたいろいろな研究で新たなメリットが発見されたりもしています。

メトホルミンは単独で低血糖を起こすことは基本的にありませんが、まれに血中の乳酸が増えて血液が酸性に傾く『乳酸アシドーシス』という副作用を起こすことが知られています。

そのため乳酸がたまりやすい状態、たとえば肝臓・腎臓・心臓などの機能が落ちている方、お酒をたくさん飲む方、手術の前後や脱水症・感染症がある方などでは投与を避けることになっています。

飲み方としては、1日2〜3回に分けて内服するのが基本で、増量するほど効果も高くなることが知られています。


今回の内容は以上となります。

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