こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。
内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。
今回は第28回として、「糖尿病の食品交換表ってなに?」というテーマで簡単にまとめています。
ぜひご覧になってください。
直近数回の記事では、糖尿病の食事療法のポイント(1日の目標エネルギーや栄養バランスなど)について解説してきました。
とはいえ、栄養素で語られてもイメージが湧きませんよね。
そこで今回は実践に使えるようなツールの御紹介です!
食品交換表における食品の分類
糖尿病の方が食事療法を行う際に推奨されているツールが『食品交換表』です。
この食品交換表では、日常的に用いる食品を4つの『群』、6つの『表』と調味料に分類しています。
【炭水化物を多く含む食品(Ⅰ群)】
表1:穀物、いも、炭水化物の多い野菜と種実、豆(大豆を除く)
表2:くだもの
【タンパク質を多く含む食品(Ⅱ群)】
表3:魚介、大豆とその製品、卵、チーズ、肉
表4:牛乳と乳製品(チーズを除く)
【脂質を多く含む食品(Ⅲ群)】
表5:油脂、脂質の多い種実、多脂性食品
【ビタミン、ミネラルを多く含む食品(Ⅳ群)】
表6:野菜(炭水化物の多い一部の野菜を除く)、海藻、きのこ、こんにゃく
【調味料】
みそ、みりん、砂糖など
食品交換表の使い方
食品交換表では食品を4群6表に分類するだけでなく、すべての表において80kcal=1単位と定め、それぞれの食品ごとに1単位あたりの重さが掲載されています。
そこで、まずは主治医や管理栄養士さんから指導されている1日の目標エネルギーを80で割って、1日あたり何単位食べれば良いのかを計算します。
たとえば1日1,600kcalと言われている場合は、1600÷80=20単位です。
この20単位をどの表からどれくらい摂るか、どう3食に分けるか、といった配分を主治医や管理栄養士さんと相談して決定します。
あとはこの配分に従って、食品交換表のそれぞれの表の中から食材を選んで献立を考えれば良いわけですね。
そして『交換表』という名前の通り、同じ表の中の食品であれば同じ単位数で交換して良いという考え方ができます。
たとえば『表1』には、炭水化物のうち特にでんぷんを多く含む食品が並んでいます。
いわゆる『主食』と呼ばれるようなご飯・パン・麺類なども表1です。
同じ1単位で考えると、白ごはんなら50g、パンなら6枚切りの食パン半分(30g)に相当します。
一般的にお茶碗1杯の白ごはんは150g程度とされているため、それを食パンに置き換えるなら、6枚切りの食パンを1枚半、という計算になります。
【同じ表の同じ単位数なら交換可能】
白ごはん 1杯(150g)= 3単位
6枚切り食パン1枚半(90g)= 3単位
→ 交換可能!
いかがでしょうか。
最初はかなり面倒に感じるかも知れませんが、自分の目標とする各食の単位数配分を決めてしまえば、あとは食品交換表の中から食材を選べば良いわけです。
ぜひみなさんも実践してみて下さい!
今回の内容は以上となります。
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