こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。
内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。
今回は第3回として、『インスリンってなに?』というテーマで簡単にまとめています。
糖尿病を知る上で避けては通れない『インスリン』について知っておきましょう!
ぜひご覧になってください。
インスリンのはたらき
血糖値を下げるホルモン『インスリン』。
糖尿病では『インスリン』のはたらきが悪くなることで血糖値が上がってしまうんでしたね。
『インスリン』と聞くと、『血糖値を下げるための注射』というイメージを持たれる方が多いですが、インスリンそのものは誰もが身体の中で作っているホルモンです。
『膵臓』という臓器で作られていて、そのはたらきとしては『摂取した糖質をエネルギーに変えたり、糖質を材料にして筋肉や脂肪を育てたりする』というとても大事なものです。
『血糖値を下げる』というイメージ自体は間違っていませんが、あくまで『(糖質を利用した結果)血糖値が下がる』ということは知っておきましょう。
インスリンが足りないと血糖値が上がるだけでなく、摂取した糖質をエネルギー源として利用できない以上、元気がなくなったり、体重が落ちたりしてしまうわけです。
インスリンは決して悪者ではなく、ヒトの身体になくてはならない非常に大事なホルモンなんですね。
飲み薬はインスリンの代わりにはならない
現代医学では、インスリンは注射でしか補充することができません。
でも、現在は糖尿病を治療する上でいろんな飲み薬があります。
それらはインスリンの代わりにはならないのでしょうか?
たしかに、飲み薬も血糖値を下げる効果があるわけですが、基本的には『(身体の中にあるインスリンを利用して)血糖値を下げる』という薬がほとんどです。
そのため、自分の膵臓からインスリンを充分に出せない方の場合、飲み薬をどんなに使っても血糖値を充分に下げることはできません。
そういう意味では、やはり飲み薬はインスリンの代わりにはなり得ないんですね。
もちろんインスリンが膵臓からしっかり出ている方であれば、飲み薬は非常に便利です。
しかし、身体にインスリンが全然足りていないような方の場合は、無理に飲み薬だけで血糖値を下げようとするよりも、素直にインスリンそのものを注射で補ってあげる方がかえって生理的な治療なんです。
『注射』と聞くと嫌なイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、このことはちゃんと理解しておきましょう!
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