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糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。
内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。
今回は第49回として、「命にかかわる!?高浸透圧高血糖状態って?」というテーマで簡単にまとめています。
ぜひご覧になってください。
高浸透圧高血糖状態とは?
前回は血糖値が大きく上昇してしまう『糖尿病性ケトアシドーシス』について解説しました。
今回解説する『高浸透圧高血糖状態』も、同じく血糖値が大きく上昇してしまうものです。
糖尿病性ケトアシドーシスはインスリンの極端な作用不足によって血糖値が大きく上昇する状態でしたが、それに対して高浸透圧高血糖状態は、高血糖と重度の脱水が引き金となります。
高血糖とともに重度の脱水が加わることで、血液が濃縮されて、すさまじい高血糖になってしまいます。
糖尿病性ケトアシドーシスは発症時の血糖値 300〜600 mg/dL程度のことが多いですが、高浸透圧高血糖状態では血糖値 600 mg/dL以上、時には 1,000 mg/dLを超えることも珍しくありません。
高浸透圧高血糖状態の特徴
高浸透圧高血糖状態は高齢の2型糖尿病患者さんに起こりやすく、特に感染症や脳卒中、手術、利尿薬やステロイド薬の投与などで高血糖を起こした場合に発症しやすくなります。
症状としては、高血糖による口渇や多尿、重度の脱水による意識障害などがあります。
高齢の方にとって重度の脱水症は非常に危険です。
直接命にかかわることもありますし、治療によって回復したとしても、大幅に体力や認知機能が落ちるなど後遺症を残すリスクもあります。
高齢の方で発症しやすいのは、水分摂取が不足しやすいことも一つの原因です。
高浸透圧高血糖状態を防ぐため、特に高齢の糖尿病患者さんでは脱水にならないように日頃から注意しておくことが重要です。
今回の内容は以上となります。
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