【第19回】HbA1cさえ良ければ大丈夫なの?【糖尿病教室Shorts】

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こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。

内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。

今回は第19回として、「HbA1cさえ良ければ大丈夫なの?」というテーマで簡単にまとめています。

ぜひご覧になってください。


前回までの記事で、『HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)』という値について取り扱ってきました。

そちらをご覧になっていない方は、第16回の記事から復習してみてください!

さて、外来でもいつも主治医の先生が気にしている『HbA1c』

重要なのはよくお分かりいただけたかと思いますが、それではHbA1cの値が目標にさえ入っていれば問題ないのでしょうか?

この辺りを今回は深掘りしていこうと思います。

目次

HbA1cは1日の血糖変動の指標にはならない

これまでもお伝えしてきた通り、HbA1cは1〜2ヵ月の間の平均血糖値を反映する指標です。

裏を返せば、平均されてしまっているため、「1日の中でどれくらい血糖値が変動しているか」はHbA1cを見ても分からないわけです。

たとえば、食後には250くらいまで血糖値が上がり、空腹時にはしばしば低血糖を起こしてしまうような、1日の中で血糖変動の大きい方がいたとします。

対して、空腹時も食後も血糖値 130〜200 mg/dLくらいに収まっていて、大きく変動していない方がいたとします。

この両者は、どちらも同じくらいの平均血糖値になるので、実はHbA1cが一緒だったりするわけです。

当然ながら、血糖値が急激に上がったり、無自覚でも低血糖を起こしている人の方が、同じHbA1cでも合併症は進行しやすくなります

血糖管理の指標としてHbA1cはとても優秀ではありますが、「HbA1cが全てではない」ということですね。

いつも朝食を抜いて血液検査をしている方は、たまに食後2時間くらいで血液検査を受けると、食後にどれくらい血糖値が上がっているかの参考になりますよ!
※採血前に食事を摂っていいかは主治医に確認してください。


今回の内容は以上となります。

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