【第14回】糖尿病の腎症ってなに?【糖尿病教室Shorts】

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こんにちは!
糖尿病を楽しく知るメディア『あおいろサークル』です。

内科医トワ(@DrTowa108)による、糖尿病という病気に対する理解を深めるためのエッセンスをまとめた『糖尿病教室Shorts』シリーズ。

今回は第14回として、「糖尿病の腎症ってなに?」というテーマで簡単にまとめています。

ぜひご覧になってください。


目次

腎臓のはたらき・腎症の進み方

『腎症』というのは、その名の通り『腎臓』に起こる合併症です。

糖尿病で血糖値が高い状態が長期間続くと、この『腎症』が徐々に進行します。

そもそも『腎臓』が何をしている臓器なのかはご存じでしょうか?

腎臓は、からだに溜まった水や老廃物を尿という形で外に出してくれている臓器です。

つまり腎臓のはたらきが悪くなると、からだに水や老廃物が溜まりやすくなってしまうわけですね。

進行して腎臓が本来の機能をほとんど果たせなくなってしまうと、『人工透析』という処置をしないと生きられなくなってしまいます。

しかし、もちろん糖尿病だからといって、すぐにそこまで腎臓が悪くなるわけではありません。

『腎症』には進行具合によって下記のような分類があります。

簡単に言えば、まずタンパク尿が出るようになり、徐々に尿を作る力が衰えて、それがひどくなると透析をしなければならなくなる、という順序です

ただし、必ずしもこの順序で起こるわけではありません。

特に高血圧を持っている方の場合、尿タンパクは出ていないのに尿を作る力が落ちることもあります。

腎臓を守るためには、血糖値だけでなく血圧管理も非常に重要です!

『透析』ってなに?

『透析』という言葉を当たり前に使ってきましたが、この言葉に馴染みがない方も多いかもしれません。

『透析』というのは、本来腎臓が行っている『水分や老廃物を体外に出す』という役割を機械に代わりにやってもらう処置です。

具体的には…

  • 手術で腕に太い血管を作る
  • 作った血管に太い針を刺して血液を吸い出す
  • 吸い出した血液を機械の中で綺麗にする
  • 綺麗にした血液を体内に戻す

という手順で行います。

これを週3回、1回4〜5時間かけて行う必要があり、通院だけでも非常に大変です。

血液透析を行っている患者さんのイラスト
(『看護roo!』より引用)

透析をしたとしても完全に腎臓の代わりをできているわけではないので、かゆみや頭痛、吐き気、だるさなど、透析を行っている方ではさまざまな症状が出ることもあります。

腎臓は生きていく上でとても大事な臓器です。

腎臓を守るためにも、日頃から良い血糖値・血圧を維持できるように意識して生活を送りましょう!


今回の内容は以上となります。

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